とんぶり | 唐鰤子

とんぶりは、アカザ科ホウキギ属の一年草であるホウキギ(学名Bassia scoparia (L.) A.J.Scott ... ハタハタの卵)に似た、唐伝来のもの」を意味する「とうぶりこ(唐ぶりこ、唐鰤子)」が省略され、転訛したものとする説が有力である。

とんぶり出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』ナビゲーションに移動検索に移動「トンブリ」はこの項目へ転送されています。

タイのトンブリー王朝の王都については「トンブリー」を、その他の用法については「トンブリー(曖昧さ回避)」をご覧ください。

とんぶりとんぶりは、アカザ科ホウキギ属[1]の一年草であるホウキギ(学名Bassiascoparia(L.)A.J.Scott[2](synonymKochiascoparia(L.)Schrad.[3])ホウキソウ、ホウキグサ)の成熟果実を加熱加工した物の、日本語での名称である[4]。

日本では古来、民間療法で用いる生薬の一つであったが、現代では日本文化における食品の一つとして用いられることが多くなった。

目次1呼称2概要3脚注4関連項目5外部リンク呼称[編集]「とんぶり」の名の由来については、「ぶりこ(ハタハタの卵)に似た、唐伝来のもの」を意味する「とうぶりこ(唐ぶりこ、唐鰤子)」が省略され、転訛したものとする説が有力である。

日本語で一般にはしばしば「トンブリ」とも記されるが、「とんぶり」は生物の種を表す和名ではないため、生物学分野の学術的記述の中で片仮名表記されることは無い(一般向けの解説が主目的の場合は例外もあり)。

概要[編集]食品としての「とんぶり」の由来は、箒の材料とするためにホウキギを広く民間で栽培していた近世の日本にて、飢饉に瀕した出羽国の米代川流域(現・秋田県比内地方)に暮らす民がその果実をなんとか工夫して食べることに迫られ、加工したのが始まりとされる。

以後、これが当地域の特産物として定着し、現在、国内で商品としてとんぶりを継続して生産・出荷している産地は大館市のみと言われている[5]。

とんぶりの生産方法は以下の通り[5]。

ホウキギの成熟した実をコンバイン等で収穫。

1週間ほど天日や乾燥機で乾燥させる。

乾燥した実を釜で十分に煮て、24時間湯温でふやかす。

実を揉んで果皮(外皮)を取り除き、脱水する。

直径1~2mm程度の粒状で、味は無味無臭だが、プチプチとした歯触りを楽しむ食材として使われることが多く、「畑のキャビア」とも呼ばれる[5]。

漢方医学では地膚子(日本語読み:ぢぶし、じふし)と呼ばれ、主に利尿と強壮を薬効とする生薬として扱われた。

とんぶりのスコパリアノシド(scoparianoside)類とコチアノシド(kochianoside)類には、小腸でのグルコースの吸収抑制等による血糖値上昇抑制活性が認められた[6]。

脚注[編集]^門田裕一(監修),畔上能力(編集),平野隆久(写真)(2013).野に咲く花増補改訂新版(山溪ハンディ図鑑).山と渓谷社.p. 291.ISBN 978-4635070195 ^米倉浩司・梶田忠(2003-)YList:ホウキギ2018年12月12日閲覧。

^米倉浩司・梶田忠(2003-)YList:ホウキギ(シノニム)2018年12月12日閲覧。

^“登録の公示(登録番号第32号)大館とんぶり”.農林水産省.2018年12月12日閲覧。

^abc“大館とんぶり|産品紹介|地理的表示産品情報発信サイト”(日本語).地理的表示産品情報発信サイト.2020年4月12日閲覧。

^吉川雅之、薬用食物の糖尿病予防成分『化学と生物』2002年40巻3号p.172-178,doi:10.1271/kagakutoseibutsu1962.40.172関連項目[編集]農業全書アカザ科ふかわりょう-とんぶり応援大使外部リンク[編集]“野菜名畑のキャビアとんぶり(箒木・ほうきぎ)”.野菜の花と虫たち(ウェブサイト).クラインガルテン京都.2010年3月23日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。

2010年3月20日閲覧。

“畑のキャビア・とんぶり”.美食・秋田の食文化-美の国あきたネット(公式ウェブサイト).秋田県農林水産部農山村振興課.2010年3月20日閲覧。

“とんぶりの美味しい食べ方”.秋田物産館.2009年2月23日時点の


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